コスタリカ大使メッセージ

(弊社代表とコスタリカ大使)

基本情報

※ 写真は外務省ホームページより

コスタリカ共和国は北米大陸と南米大陸を結ぶ中米地峡に位置し、その面積は日本の九州と四国を合わせた程度。
北はニカラグア、南東はパナマと国境を接し、中央には優美な姿の火山が連なる山脈が走る。東は太平洋、西はカリブ海に面していて無数の美しいビーチを持つ。

カリブ海側や太平洋側の低地部は年平均気温摂氏 30度の熱帯、首都サンホセを中心とする中央盆地の平均気温は摂氏 25度前後で年間を通して温暖。
変化に富んだ地形と気候に恵まれ、熱帯雨林や海、川に豊かで多彩な生態系が育まれ、地球上の生物種の 5%が生息すると言われる。
環境先進国として知られ、国土の約4分の1が国立公園、自然保護区等に指定されている。

(サンホセ市街)

人口は約 456万人(2010年)で大半はスペイン系白人及び先住民との混血。
その他先住民、黒人、中国系が約 4%を占める。
国民の約 7割がカトリック教徒。公用語はスペイン語。

大統領選挙が引き金となった 1948年の内戦を経て、翌年 1949年に施行された新しい憲法で軍隊が廃止される。以降、民主主義を維持し続け中南米で政治的に最も安定した国の一つと言われている。

コスタリカの主な産業はコーヒー、バナナ、牧畜業等であり、近年はエコツーリズムなど観光業がめざましい発展を遂げている。
第二次大戦後、社会福祉、教育に力を入れ中米の模範国となった。一方、財政は常に赤字であり、インフラの整備も十分とは言えない。

また、1990年代以降は不法滞在者の増加、組織犯罪グループの流入、麻薬の蔓延等により首都サンホセ及びカリブ海沿いのリモンを中心に治安が悪化し大きな課題となっている。

(参考:在コスタリカ大使館ホームページ)

自然と環境保護

◆自然保護法

コスタリカは 1994年の憲法改正で「すべての人は健康的でエコロジカルに均衡のとれた環境に対する権利を持つ」(憲法 50条)と定め、環境権を国民の基本的権利として位置付けています。
そして、野生生物基本法制定、環境基本法制定、森林法改定など、一連の環境保護法制の仕上げとして、1998年に生物多様性法を制定しました。
この先進的な法律の理念は「人類が持続的に発展していくためには、生態系のバランスを何よりも優先させなければならない」というものです。
動植物、水や空気などの自然資源は公に属するものとされ、私企業の利益のために自然を開発することには厳しい制限が設けられています。

◆国立公園・自然保護区

コスタリカには 160ヶ所以上の国立公園と自然保護区があり、その総面積は国土の4分の1を占めています。そのなかからエコツアーも盛んな代表的な地区をいくつかご紹介します。

・モンテベルデ自然保護区

コスタリカ中北部、プンタレナス県にある自然保護区。多種多様な動植物が生息する熱帯雲霧林が広がり、エコツーリズム発祥の地として知られる。
世界一美しい鳥と呼ばれ、手塚治虫の「火の鳥」のモデルともなったケツァールをはじめ、オオハシやハチドリなど400種類以上が生息する野鳥の楽園。

 

・トルトゥゲーロ国立公園

コスタリカ北東部、リモン県、カリブ海沿岸にある国立公園。ジャガー、ナマケモノ、バクなどの大型哺乳類が生息する熱帯雨林や、カリブ海一帯のアオウミガメやオサガメなどが産卵に訪れる海岸がある。

 

・マヌエル・アントニオ国立公園

首都サンホセから 132km、プンタアレナス県の太平洋岸クエポスの南にある国立公園、年間 15万人の観光客が訪れ美しいビーチとハイキングトレイルで知られている。2011年にフォーブス誌により「世界で最も美しい12の国立公園」に選ばれる。

 

・アレナル火山国立公園

コスタリカ中北部、アラフエラ県のティララン山脈北端、標高 1,633メートルのアレナル火山を擁する国立公園。
アレナル火山はコスタリカの9つの活火山の中で最も活発な富士山にも似た優美な火山。
山麓から沸き上がる温泉がそのまま渓流となっており、有名な天然温泉リゾートを形成している。

 

◆エコツーリズム

コスタリカはエコツーリズムの先進国として知られ、欧米を中心に世界中から多くのツアー客が訪れます。
山間部では数多くの小動物や鳥、蝶などが、海辺では水鳥、ワニ、水棲哺乳類を観察することができます。夜行性の動物や発光性の植物を観察するためのナイトツアーも盛んです。
大自然を観光資源とした観光業はコスタリカの主要産業であり、国立公園や自然保護区の入場料収入はレンジャーの人件費、公園管理費、自然保護プログラム等の自然保護に充てられています。

◆地球温暖化への取り組み

コスタリカ政府は 2021年までに、世界で初めてカーボンニュートラル(注)を達成するという目標を公式に掲げています。
すでに国内消費エネルギーの 95 〜 99%を再生可能な電力で賄っており、そのうち約 80%を水力発電が占めています。
一方、水力は豊富にあるものの水力発電への依存度が非常に高いためエネルギー供給が不安定になるリスクがあります。
また大規模な水力発電は環境への負荷と地域社会への影響も大きいため、コスタリカは将来的に太陽光、小規模風力発電装置、廃棄物からのバイオガスなどを積極的に導入することにより再生可能な電力システムの多様化を図ろうとしています。
また、カーボン・ニュートラルの目標達成のために電動自動車やハイブリッド自動車の普及にも力をいれています。

(注)カーボン・ニュートラル (Carbon Neutral)

環境における炭素量に対して中立であるという意味。ある生産や活動を行う場合に排出される二酸化炭素(カーボン)の量と吸収される二酸化炭素の量が同じ量である状態のこと。地球温暖化の主な原因の一つとして大気中の二酸化炭素の濃度が上昇していることが挙げられ、二酸化炭素の濃度の上昇を抑えることで地球温暖化の進行を抑えようとする動きがある。こうしたなかでカーボン・ニュートラルという概念が頻繁に登場するようになった。

The Happy Planet Index

Happy Planet Index(HPI:地球幸福度指数)

Happy Planet Index(HPI:地球幸福度指数)はイギリスのシンクタンクである New Economics Foundation(NEF)が提唱する国民の幸福度と環境への負荷を考慮した新たな指標です。
人間が最終的に人生に望むものは経済的な豊かさではなく、幸福と健康であるとして、各国の平均寿命、主観的な幸福度、エコロジカル・フットプリント(注)のデータを用い、「長く幸せで持続可能な人生を送ることができる国」をランク付けしています。
ランキングは、過去3回公表されており、コスタリカは 2009年、2012年と連続して総合1位にランクされています。(2009年調査は対象 143カ国、上位5カ国はコスタリカ、ドミニカ、ジャマイカ、グアテマラ、ベトナムの順。日本は 75位。2012年調査は対象 151カ国。上位5カ国はコスタリカ、ベトナム、コロンビア、ベリーズ、エル・サルバドルの順。日本は 45位)

具体的には以下の数式により「消費される環境資源量当たりに生じる人間の幸福の度合い」を評価します。

HPI = (主観的な幸福度 × 平均寿命) / エコロジカル・フットプリント

主観的な幸福度:ギャラップ世界世論調査で使われている主観的な幸福感の測定尺度「Ladder of Life」(人生のハシゴ)を使って評価。
「考え得る最悪の人生」をゼロ、「最高の人生」を 10としたハシゴを想像してもらい、現在、自分が立っていると思う位置を報告してもらうもの。

平均寿命: 国連開発計画(UNDP)の公表による
エコロジカル・フットプリント: リソース消費量を測定する指標として、世界自然保護基金(WWF)が推進するエコロジカル・フットプリント(注)を使用。

(注)エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)は、人間の生活や事業などがどれだけ自然環境に依存しているかについて、主に自然資源の消費量を土地面積で表すことにより、わかりやすく伝える指標。
「その国の消費パターンを維持するために必要な土地」の1人あたり面積のことで、「グローバルヘクタール(gha)」で表す。世界自然保護基金(WWF)によるによると、世界のエコロジカル・フットプリント(需要)は、地球の生物生産力(供給)を約 25%超過している。(「生きている地球レポート 2006」)
特に先進国の1人あたりのエコロジカル・フットプリントを世界平均の生物生産力と比べると、日本が 2.5倍、EU加盟国が 2.7倍、アメリカが 5.4倍となっている(2003年時点)。
これは、世界中の人が日本、EU、アメリカ国民と同様の生活をすると、地球がそれぞれ 2.5個、2.7個、5.4個必要になることを示す。

参考:http://www.happyplanetindex.org

軍隊を捨てた国

コスタリカは第二次大戦後間もなく、1948年に軍隊の廃止を宣言し、翌 1949年には、常備軍禁止を謳った憲法が発布・施行されました。

紛争の絶えなかった当時の中米でいかにしてコスタリカが軍隊を廃止するに至ったのでしょうか。
その歴史や思想はとても興味深く示唆に富んだものがあります。

「丸腰国家〜軍隊を放棄したコスタリカ 60年の平和戦略〜」(扶桑社新書 / 足立力也著)は、コスタリカが「積極的非武装中立」に至る経緯を多面的かつ平易に解説した良書です。

以下、同著からの抜粋をいくつかご紹介します。(著者承認済み)

  • 「軍隊がないことが最大の防衛力だ」。コスタリカ人たちは誰もがそう断言する。しかも妙に肩から力が抜けている。さも当たり前であるかのように、さらっと言ってのけるのだ。
  • 「軍隊がなくても大丈夫なのか?」と尋ねると、怪訝な顔すらされる。もはや彼らにしてみれば、問いのたて方自体がおかしいのだ。なぜなら、彼らは軍隊がなく「ても」大丈夫だと考えているのではなく、軍隊がない「からこそ」安全だと考えているからである。
  • だが、実際に完全かつ永久的な軍備放棄を達成するのは非常に困難な仕事であり、一方的に軍隊を廃止して以降、一朝一夕に平和が訪れたというわけでは決してない。有事のたびに少しずつ経験を積み重ね、徐々に非軍事分野のオプションを増やしていって、最終的には非武装を逆に防衛力として利用するところまでこぎつけたのだ。
  • コスタリカの非武装に対する法的論拠を完全に決定づけたのが「積極的永世非武装中立宣言」である。この宣言は 1983年11月17日、当時の大統領であるルイス・アルベルト・モンへによって発せられた。世界中に伝えられたこの宣言は、コスタリカ政府の公式見解として多くの国の賛同・支持を集めた。
  • 非武装中立というのは理想であって、現実的ではないという人もいるかもしれない。しかし、コスタリカの「積極的非武装中立」作戦は、人間に対する洞察をもとに、大胆かつ緻密に計算されている。
  • 歴史をたどると、軍事的な対応は最小限にとどめつつ、すばやく外交=話し合いで切りぬけるというのが、この国の基本姿勢だ。その外交をうまくリードするためには、できるだけ軍事的要素は少ないほうが有利になる。つまり、そもそも有事対応を技術レベルでは用意しないこと、そしてそれを世界中に公にすることが、この国の最大の有事対応となっており、それが警察にも国民にも浸透しているということなのだ。
  • コスタリカは、文化的な意味で、軍隊を持てなくなってしまっているのだ。彼らのメンタリティは常に軍隊とは離れた位置にある。その意味で、「『軍隊をすてた国』というより、『軍隊を忘れた人びと』といったほうが正しい」という、コスタリカ人哲学者であるフアン・ディエゴ・ロペスの指摘は正鵠を射ている。

ビデオで紹介

SAVE THE AMERICANS
The animals of Costa Rica are here to save overworked Americans.
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コスタリカの動物たちが「働きすぎのアメリカ人」に Come to Costa Rica♪ と歌います。
(制作:コスタリカ政府観光局 英語 2分15秒)